若者の熱狂の理由、そして明日は英雄の日

パラグアイのアスンシオンに滞在している。先日若者たちが国旗を振り回しながらピックアップトラックの荷台やバスに大勢で乗って騒ぎまくっていたので驚いた。折しもエジプトで革命が起こってムバラクが退陣し、リビアをはじめ中東の多くの国にデモの波が波及しまくっていたタイミングだったのでまさかここでも、と一瞬勘繰ってしまった。

とりあえずパラグアイは貧富の差はあっても独裁政治はもう終わっているのでさすがに同じことは起こらないだろうと思って宿の人に聞いてみると、どうやらアスンシオンでサッカーの試合があったらしい。クラブチームなのかナショナルチームなのかまでは未確認だったけれど、街中で週末中爆竹や花火のような音が聞こえ、若者たちは熱狂していた。

確かにここは南米で、2010年南アのワールドカップでは決勝トーナメントで日本にも勝っている。その時に史上初の八強入りを果たして、ルゴ大統領がこの日を「祝日扱いにする」と発表してしまうほどのサッカー狂の国である。そう考えればあの熱狂も頷ける。今年の6月29日が何という名前で呼ばれるようになるのか楽しみだ。


そんなパラグアイは明日3月1日に英雄の日という祝日を迎える。調べてみるとこれがまた血なまぐさい話で19世紀の1864年から1870年にかけてパラグアイとブラジル、ウルグアイ、アルゼンチンの三国同盟の間で戦われた三国同盟戦争の、パラグアイにとっては「敗戦記念日」に当たる日だ。南米史上最悪の戦争と呼ばれていてパラグアイの人口の半分以上がこの戦争で死んでいる。ウィキペディアの記述では52万人が21万人まで減り、成人男性は三分の二以上が戦死した。またロンリープラネットによると終戦期には12歳の子供までもが最前線で農機具だけを武装として戦ったという。

恐らくは祝うというよりも戦死者たちへの慰霊の日なのだろうと想像する。何かが起こるのか、それとも静かに過ぎるのか、それは明日実際に自分の目で見てみようと思う。英雄広場も宿から歩いていける場所にあるのだ。
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by djsinx | 2011-03-01 07:46 | 旅の記録
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