人気ブログランキング | 話題のタグを見る

世界三大瀑布、イグアスの虹

218

宿で一眠りして午後2時。シャワーを浴びて滝へと出かける。コーヒーを飲んでサンドイッチを食べ、バスターミナルからイグアス国立公園行きのバスに乗る。往復で一人15ペソ。

バスは街をぐるりと回りローカルの人達が乗り降りする。全くもって市バスそのものである。途中で余りにもローカルな風情に乗り間違えたかと心配してしまうほど。

でも気がつけばバスは街を離れ、一旦南に戻って東へ反れ、大きな国立公園のゲートへとたどり着く。観光客はここでチケット購入。値段は一人100ペソ。ロンプラの値段より30ペソ高いけれど世紀チケットの値段のようでまあしょうがない。アルゼンチンは何でもかんでも物価が高いし上がり続けているようだ。

ゲートを抜けると入場口がある。どうやら真ん中の島は水量が多くて渡れないということ。よい知らせではないか。でもよく見ると一番のハイライトの「悪魔の口」への終電が午後四時。よく見たら後5分を切っている。これに乗り過ごすのはまずい。急いで走ってエコトレインの駅までたどり着く。せっかくシャワーを浴びたのに汗びっしょりである。

何とか座席を確保。そしてすぐに終電は発車。やれやれ、間に合ってよかった。列車は遊園地のミニトレインの様で可愛らしい。途中の駅でさらに人を乗せて列車は進む。辺りは一面のジャングルだ。

15分ほどで林の中の駅にたどり着き、止まると一斉にみんな下りだす。ツアーガイドらしき人々が慣れた手つきで自分のお客さんたちを滝への道に案内する。ぞろぞろと歩き出す人並みにのんびりとついていくと広い川の上のデッキが延々と続く。

世界三大瀑布、イグアスの虹_c0140612_754395.jpg


世界三大瀑布、イグアスの虹_c0140612_7555623.jpg


いくつかの小島を越え、しばらくすると前方から噴煙の様な白い煙がもうもうと立ち昇るのが見える。そして地鳴りのようなゴゴゴゴ、という低い音。向こうからは全身びしょ濡れになった水着の観光客達がにっこにこの笑顔で戻ってくる。なんて楽しそうなんだ。期待に胸が膨らむ。

世界三大瀑布、イグアスの虹_c0140612_7565778.jpg


そして前方の湖のように広い川の一部が落ち窪み、白い煙が立ち昇っているのが見えてくる。どう考えてもアレだ!湿ってつるつるするデッキを早足に歩くと

世界三大瀑布、イグアスの虹_c0140612_7581738.jpg


イグアスである。もう何の説明も要らない。

世界三大瀑布、イグアスの虹_c0140612_801172.jpg


魅入っていると太陽を隠していた雲が流れて日が差し込む。そしてその瞬間吹き上がる真っ白な水に丸い虹がくっきりと浮かび上がる。

世界三大瀑布、イグアスの虹_c0140612_805521.jpg


世界三大瀑布、イグアスの虹_c0140612_814115.jpg


世界三大瀑布、イグアスの虹_c0140612_823256.jpg


言葉を失い、知らない人たちと笑顔を交し合い、帰りの電車の終電までずっと眺めていた。他の場所もあったのだけれど移動なんてする気にならなかった。ひたすら時間の許す限り見ていたくて、そうした。

世界三大瀑布、イグアスの虹_c0140612_834035.jpg


Follow the Rainbow.虹を巡る旅はまだまだ続いている。

帰りのバスに乗るときにもう一つ空にくっきりと虹が見えた。これからの道を祝福された気がする。

世界三大瀑布、イグアスの虹_c0140612_842169.jpg


満月のイグアスに行くことも考えていたけれど天気が変わり東の空から分厚い雲がやってきたので中止した。この夜は天気が変わり、激しいスコールが降り続いた。街のスーパーで買った野菜とパスタを使って宿のキッチンを借りて久しぶりにサラダパスタを作って食べる。アルゼンチンの野菜はヴァラナシの犬かじゃいプールの乞食の女の子くらい扱いが低くて切なくなるのだが、食べてみると日本の野菜よりも美味しくて驚く。肉とスナック続きだった身体にじんわりと野菜が染み込んできて元気が出た。

月が下りに向かい、流れが変わる。
by djsinx | 2011-02-19 07:32 | 旅の記録
<< アルゼンチン旅情報 プエルトイ... 世界三大瀑布の一つ、イグアスの滝へ >>