バルセロナの街と市場と大聖堂

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朝からバルセロナに向かう。列車は今回も空いていて気持ちがいい。隣の駅が有名な保養地らしく、ヴァケーションで来ている人も多いようだ。そんな軽装でくつろいだ人が目立つ。

バルセロナの終点の駅で降り、旧市街に向けて歩き出す。ここは建物と路地が入り組んでいて、一つ一つの造形にはっとさせられる。それぞれの建物だけではなく、それらがより合わさって生み出される景観というものが様々な角度から、様々な表情をして現れる。歩いては見上げ、見回してみるとその豊かさに驚かされる。もちろん観光地だからカフェやお店も多いけれど、そういうアクティブな街角の情景もまたその大きな景観に含まれてきらきらと特別な光を発し始めるのだ。

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途中のフレッシュジュース屋で働いていたイスラエル人の女の子は私たちの腕に残っていたBoomのエントランスタグを見て「行って来たのね」とちょっと羨ましそうだった。

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「でもバルセロナは本当にいいところだし、ここで働けてるんだから、まぁいいんだけどね!」

やっぱりここはそういう空気の街なのだ。メイン通りのランブラに出ると、パフォーマンスをやっている人や絵を売っている人がたくさんいる。花屋やカフェも並んでとても賑やかだ。ヴァケーションシーズンももうじき終わる。最後の一盛り上がりの時期なのかもしれない。

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有名なマーケットに行くと、そこは古今東西のフルーツからシーフード、それにスペインの誇るハムまで何でも並んでいる巨大な市場だった。観光客も多くてそのまま食べられるフルーツ皿やジュース、揚げ物もあり、飲んで食べれるシーフードバーも何軒もあった。

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しばらくうろうろして食べ歩き、アントニオと食べるようにフルーツをいくつか買ってまた歩き出す。サグラダ・ファミリアは明日時間をとって見ることにして、カテドラルに向かう。午後遅めの時間から入場料が無料になるのだ。ちょっと早かったので近くの観光客の少ない広いカフェでコーヒーを飲む。一本はずれるだけでこういうゆっくりした場所があるのはいい。歩き回った後では大切だ。

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ヨーロッパのカテドラルと呼ばれる大きな教会に入るのは初めてだった。建築は荘厳の一言に尽きる。ヨーロッパは石造建築の文明だと言われるけれど、それが遺憾なく発揮されたのが教会建築で、まさにそのもてる限りの技術を使っているのであろうと感じられる壮大な作りだ。スペインの建築にしても宗教の変遷にしても明るい訳ではないが、今も生き続ける一つの教会として、巨大な存在感を誇っている。

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外に出ると老人達が輪になって踊りを踊っていた。大きなバンドが音楽を奏で、恐らく踊りのための靴なのだろう、可愛らしいズックのようなものをみんな履いてゆったりとリズムを刻んでいた。気持ちのいい夏の土曜日の夕暮れにカテドラルの目の前でバンドの音で踊るのだ。とても平和で満たされて楽しそうだった。ふっと和んでベンチでしばらくその光景を眺めていた。

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家に戻り、仕事から帰ってきたアントニオと話しているとそれは古いカタルニアの踊りだという。古臭くて単調だから今はお年寄りしか踊らないんだと苦笑していた。平和で嫌いじゃないと言うと、確かにそうだけど、まあフラメンコがあるからみんなそっちの方が大好きだよ、という。確かに間違いない、ここはスペインなのだ。まだ未体験だけれど、いつかちゃんと見るチャンスもあるだろう。
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by djsinx | 2010-09-05 03:46 | 旅の記録
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