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ベルリンビエンナーレ

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友人の友人と会う話がキャンセルになったので、気になっていたベルリンビエンナーレを見に行く。ミッテ地区のとある駅で降り、会場の一つに向かう。どうやらベルリン内にいくつか会場があるようだ。降りた駅の周りはとてもオシャレなエリアで、カフェの一つ一つまでいい感じだ。会場はとある建物の中庭にあるそんなカフェの一つから入る。チケットを買って地価の通路を抜けて展示室に入る。

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これぞビエンナーレと言えそうな前衛的な作品も多い。印象的なものもあればそこまで惹かれないものももちろんある。現代美術の現場なのだから当然なのだけれど、そういう空気に触れるのが久しぶりで懐かしい。全体的な印象で言うと、映像の作品が元気がいい。ノンフィクションで、メッセージ性の強い作品がたくさんあったし、それらの中に特に印象に残る作品があった。紛争、貧困、格差、資本主義による搾取、そういった現状を果敢に自らの目で確かめ、作品につなげているアーティストが多い。もちろんそれだけではないけれど。

一通り見て次の会場に地下鉄で移動する。こういった行き来がベルリンはとてもやりやすい。地図は必須だけれどちゃんと見れば大体分かるし、共通の一日チケットがあればどの交通も乗り放題なのがいい。

二つ目のメイン会場はおそらく空きビルを丸々使ったスクワット風な場所。ここもやはり映像系の作品が非常に多い。1階ずつ上りながら作品を見ていく。こちらは空間が広くて外の景色も見えて気持ちがいい。不思議なものも多いけれどいいものもある。現代のヨーロッパに生きるということ、そしてそこを通じて外の世界と深く、緊密に付き合っていくということが作品に反映されているように感じる。それが彼らにとってのリアルな世界の手触りなのだろう。日本という国がいかに世界の他の国や場所から孤立した存在であるかということに何度も気付かされる。今現在、あの国でアーティストたちはどんな目線でどんな世界を見ているのだろうか?日本という枠の外側を、どれだけ認識しているのだろうか?純粋に知りたい。

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帰りに久しぶりに寿司をつまむ。ビールを飲みながら梅干としめ鯖の巻き寿司を軽く食べる。ベルリンの寿司はとりあえず普通に合格点をつけられる。本当においしい寿司との間には若干距離があるけれど、間違いではない。この街の食は安くて質がいいものが多い。

翌日はライプチヒの友人を訪れる。
by djsinx | 2010-07-28 20:12 | 旅の記録
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