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Boom Festival 会場内探検

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目が覚めたのは日が高くなってからで、起きた理由はその暑さだ。相変わらず昼間の太陽は堪える。買ってあった桃をかじって朝食へ。ついでにセキュリティボックスにPCと貴重品を預ける。ヨーロッパの大きなフェスではどこでもそうだが、後半になると泥棒が出始める。EU内でも格差は歴然としてあり、マフィア等の大きなルートから個人レベルまで、どんな形にせよお金を欲しがっている人はいるのだ。それだけ人が行き来し、交わっているこのヨーロッパならではの事情とも言えるけれど、貴重品管理は旅の間どこででも最重要事項だったのでその場所に合わせて最善を尽くすだけである。

貴重品が手元にないと気が楽なのでそのまま泳ぎに行く。手近なビーチの空いているところに布を広げ、服を脱いで飛び込むだけだ。常時水着着用なので問題は無い。水から上がればあっという間に乾くし。人は大勢いるけれど、みんな同じこのBoomを楽しみに来ている人達だから面倒なことを気にせずに落ち着いていられる。水に入ってはビーチで甲羅干し。また気が向いたらいい音の流れるフロアに遊びに行って、暑くなればその近くで水に入る。パラダイスだ。もちろんゆっくりできるチャイ屋もある。

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夕方からスレンお勧めのSandmanのLiveに行く。この時間はまだまだ明るい。最初にインド古典楽器を使った短いLiveが入って人が集まりはじめ、Sandmanの時間だ。彼の音は、何と言うか、Goa TranceがPsychedelic Tranceと呼ばれ始め、色々なArtist達が様々な発想で音を作っていた時代のGoaの色彩を残すPsychedelic Tranceだった。自分が聞き始めた頃に好きなタイプの音だったし、それがまた新しく聞こえるのだ。こちらが10年分生きたからかもしれないし、音も10年分進化しているのかもしれない。いろいろな意味で。

彼の次はこれも懐かしいShiva Jorgだったけれど、SandmanのLiveが終わっても彼の姿が見えず、Sandmanが何やらDJのようなことをしているように見える。Hallucinogenがかかったりしていて、様子が分からない。Jorgは一目見れば分かる風体だけどどこにもいないしいつになっても出てくる気配がない。ドタキャンなのだろうか?SandmanのDJはLive程ではなかったので理由不明のままスレン達と一緒にフロアを離れる。まあ、Live終わった瞬間に突然今からDJやれと言われても無理なのは分かる。

Sacred Fireまで歩いて、せっかくだからとHealing Areaまで足を伸ばす。最初に行って以来こっちまでは来ていない。あちこちにブースがあり、ゆっくりした音がかかっていたりタントリックヨガのワークショップが開かれていて、性的オーガズムの大切さについて切々と語っている声が聞こえてくる。一番奥ではスウェットロッジが行われていた。Boom期間中毎晩やっているというのはすごいことだと思う。既にセッションは始まっていたので様子見だけして戻る。

その後はスレン達と別れてマーケットのあるZen Gardenとやらを散策する。いろんな場所でそれぞれにくつろいでいる人がいていい雰囲気だ。どこまで歩いても祭の中にいる。もう明日はフルムーンだ。天頂に眩く月が光っている。

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帰りにThe Dropという素敵な名前の総合アート施設に寄ってみる。ここはギャラリーがあり、ワークショップが行われ、シアターパフォーマンスを見ることもできる。やり過ぎだろ!って思うくらいすごいのだけど、どうせやり過ぎるなら思いっきり悪ノリしてやりたい放題やればいいのだ。BoomはWell Organized過ぎるっていうのはよく聞くけれど、これは個人的にはやりたい放題作り込みまくった結果だと思って好意的に見ている。

この時はDVJのAndroid Loveという人が映像と音を使ったLiveをやっていた。よく分からない不思議な映像からスターウォーズ、キル・ビルまで自分の音と映像を組み合わせてすごい世界を作っていた。VJとはまた違う方向性のLiveだ。昔クリス・カニンガムもこのスタイルでLiveをやっていたけれど、アレは酷かった。いい意味で。この人のLiveもそれに通じる発想があり、映像技術を存分に曲げに使っていてとてもよかった。
by djsinx | 2010-08-24 23:24 | Partyの記録
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