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winter solstice

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翌朝、源泉に入りに行く。まだ人も少ない。川の岸は砂浜になっていてそこから湯気が立ち上っている。岸辺には既にみんな砂で囲ったプールを作っていて暖かい場所を探して入る。湧いているお湯は60℃程あるらしく、場所によっては砂がじりじりと熱せられて火傷しそうなほど熱い。上手に川の水と混ぜながら最適な温度を探す。いい感じになったら岸に頭を乗せてごろんと横になる。源泉に入りながら空を見上げると雲ひとつないOutbackの青空でユーカリの木の葉が揺れている。日本でもこんなことができる場所はめったにないのにAustraliaでそれを楽しんでいるこの不思議さ。しかも山奥でもなんでもないHwy沿いで。思う存分満喫して会場へ出発。

会場は端の手前を看板の通りに曲がり、ひたすら進む。入り口でPoliceが検問を張っていたがなぜかこの車は素通りだった。道はすぐに未舗装になり、しかも結構砂利がちの悪路だった。途中でタイヤがパンクしているTravellerと思しき車もあった。道があっているのか心配になってきた頃、ようやく延々と広がる草原の中にエントランスを発見。DJであることを伝えて中に入る。キャンプサイトに入っていくとこの旅で出会った多くの友人達と再会する。NimbinやRainbow Temple、Dreamingで一緒だった旅人達の多くは寒さを逃れながら北へ北へと向かい、ここに集結していた。この国のPartyには多くの旅人が集まる。ここも例外ではなく各地を巡って情報を集め、辿り着いた様々な国からの旅人がいた。そしてCairns周辺に住んでいる地元のParty好き達もこの日に向けて気合十分で遊びに来ていた。例年ではVictoriaとCairnsでWinter Solsticeを祝うPartyは行われていたとのことだったが、双方のOrganizerが協議し、せっかくだから合同で、暖かいCairns周辺でやろうということになったらしい。そのせいか極寒のVictoriaから来たという人も大勢いて久しぶりの暖かい野外を楽しんでいた。こういう地域を越えたやりとりは日本ではなかなか難しいんではないだろうかと思ってしまう。もちろん各地にPartyがいくつもあるからなのだけど、Partyのために遠くまで行くという楽しみは近場とは違うアガり方がある気がする。

OrganizerのSolはとてもいい人で事前にMailの送付漏れがあったにもかかわらずPlayについてさっと確認して動いてくれた。忙しい状況なのに本当に感謝だった。2setいただけることが確定した。

最初のPlayは夜明け前。北に来ているけれど内陸なのでさすがに冷える。前の人はDubっぽかったがもっとゆっくりな音にする。Droneを交えつつ夜の闇に溶け込むような音。ちょっとシステムの調子なのか音が割れ気味でかなり音量を控えなければならなかった。

そして2度目は最終日の朝。前の人はやっぱりDubだったが気にせず今度は踊れるChillで攻める。システムの状態も調節されていて段違いに良くなっていた。思いっきり好きなだけ音を出すことができた。Stageの周辺でゆっくり日向ぼっこをしながら遊んでいる人がたくさんいて友達も大勢聞きに来てくれていた。

ChillstageはChillと言いつつほぼ全てのDJがDubだったので俺のかけているようなタイプの音は珍しかったのだろう。終わった後に話しかけてきてくれる人もいた。

そして今回のPartyはTom CosmというNZのアーティストによるLaptopでの音楽製作のWorkshopという面白そうなものがあったので参加した。かなり独学でやっていたので非常にいい刺激になった。

そして全体の音としては比較的Minimalが多かったがMainStageではLiveも数多く行われ、Dreamingにも出演していたZennith等も来ていた。暖かい場所で夕方にゆっくり楽しむReggaeのLiveはやはりいい。そして来ているお客さんたちもそうした様々な音に浸ることを楽しんでいた。

Partyの最後にSolがPlayし、もう一晩音を出すのでのんびりしてねと伝えてゆったりとPartyは終わりに向かった。でもまだ相当のお客さんたちが帰る気にならないのか延泊してあちこちで盛り上がったりまったりしたりしていた。

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翌朝、Rainbow Retreatで一緒だった友人達とInnot Hot Springsに向かい一泊する。埃まみれになった体を洗い、温泉でリフレッシュする。日本ではよく行っていたこの黄金ルートだけどAustraliaでできるとは思わなかった。そしてやはりこれは最強だ。

帰りはIsraelの友人をCairnsの空港まで乗せて行くことに。だけどAthertonまでの道もそこからCairnsまでの道もとても曲がりくねっていて大変。日光のいろは坂をあの10倍近い距離下ると考えると分かりやすいかもしれない。とにかく難儀な道だった。
by djsinx | 2008-06-25 10:01 | Partyの記録
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