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福島県の通過してきた場所の現状について(南相馬市、飯舘村、葛尾村、川内村、いわき市)

福島県の南相馬市から飯舘村に出て国道399号を通り、川内村まで下り、いわきを抜けて帰ってきたのでその道中の様子の報告。

飯舘村は計画的避難地域に指定された現在、街道に面したほとんどの店やレストランが営業していない。ぎりぎりコンビニは開いていたけれど、それが今後どのように推移していくかは不明。外を歩いている住民もほぼおらず、福島市と南相馬市の間を行き来する車が通っているだけという印象。既に避難している人も多いはずだが、飼育されている牛や馬の姿も見えたため、どこまでなのかは分からない。

国道399号線は飯舘村からいわき市まで5月4日現在で全て開通しており、走行可能。ただしあちこちで道路の一部が小破しているため注意が必要。浪江町へと向かう峠には放射線量がかなり高いところがある。そこから浪江町の西部、葛尾村を通るがどこも人気はほとんどない。たまにすれ違う車があるが、他県ナンバーのものが半分程度。かく言う私もそうだ。ボランティアかもしれないし、そうでないかもしれない。

川内村は現在役場が郡山市へ避難しており、村民も2500人の人口のうち、残っているのは300人程度であるようだ。全域が緊急時避難準備地域に指定されており、下川内の交差点から富岡に至るルートは、交差点付近がほぼ原発から20km地点となるため、全面的に進入禁止になっている。

村内の商店、食堂、コンビニ、かわうちの湯も営業していない。ようやく昼間だけガソリンスタンドが開き、郵便が再開したとのことだが、必要物資の買出しには現状では399号を山越えしていわき市まで行かなければならないという。

村の様子はまさにゴーストタウンで、役場周りで自衛隊と警察が活動しているのを見た以外はほとんど人っ子一人歩いていない状態。無論もともと静かな村ではあるが、当時のようなのどかな雰囲気はやはりない。

それとは逆に、いわき市は津波の被害を受けていない平などのエリアはかなり復興が進んでいるように見える。商店、スーパー、レストラン、コンビニ等、ほぼ通常営業のようだ。棚にも物がしっかりと並んでいるし、街中は車が溢れ、人々が闊歩している。もちろん通ったのがこどもの日だったからということもあるだろうけれど、賑わいは沿岸部以外では戻ってきているようだ。

今回は訪れていないが、四倉方面の太平洋岸はひどく津波の被害にあっているとのこと。小名浜港も被害を受けていたが、地形が幸いしたのか、港の目の前の道沿いにある家屋も多くは半壊程度の被害で済んではいるようだ。ただし、魚市場や水族館、船舶などの被害はもちろん出ているため、軽微な被害とは言えない。正直他がひど過ぎるだけだ。
by djsinx | 2011-05-07 19:36 | 震災関連
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