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遠くて近い国、パラグアイ

日本でパラグアイのイメージといったらどれくらいのものなのだろうか?多くの人にとっては2010年ワールドカップの決勝トーナメント一回戦で日本を打ち破った南米の強豪国の一つ、以上なのではないだろうか。

日系移民といえばブラジルが有名だけれど、この国にも日系移民が存在していて、日系パラグアイ人の評価が非常に高く、ウィキペディアによると現在も「8万5000人の日本人移住者が受け入れ可能となっている」らしい。

日本の影響もちょこちょこ見られる。アルゼンチンに比べて米食が発達していて、ライスサラダも結構一般的に見られるし、実際よく炊けていて美味しい。醤油も驚いたことにパラグアイ製のものが作られていて、中国醤油辺りに比べて日本の醤油によく似ている。ローカルのアサド屋に行ったら私達が日本人なのを見て冷蔵庫からその醤油を出してきてくれた。冷暗所に密閉して保存、という日本人でもついつい忘れがちな醤油の鉄則がちゃんと守られていることに感動である。ボリューム満点のアサドにレモン醤油、これははっきり言って日本人的には至福の味だ。

さらに言えばこの国にはもやしも売られている。スーパーではパックに入ってちゃんと「Moyashi」として売っているのだ。もちろん食べてみたけれどしゃきしゃきして味が濃くて美味しい。日本のもやしよりもおいしいかもしれないくらいだ。

カップヌードルもアジアで売られているのはよく見るけれどここでもポピュラーだ。ちゃんと現地向けにいろいろ開発されている。味もちゃんと美味しい。今回食べたのはかなり日本のスタンダードな味に近かった。

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また、エンカルネシオンの公園には日本庭園もあった。もちろん本物の日本庭園と同じではないけれど、きっと日系人が絡んでいるのだろう、雰囲気はちゃんと出ていて惜しい感や勘違い感よりははるかによくできてるじゃん感が強い。

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国全体としてはペースはゆったりとしていて、アルゼンチンに比べれば随分昔の雰囲気を残している様にも見える。それでも基本的なインフラは整っているし、食費は安い。貧しさは残っているけれど、このぽつんと残された空白の感じはとても気持ちがいい。人も基本的にみんなとても親切だ。夜中にひとりで街を歩いても危険を感じないレベルの治安のよさもある。野菜が比較的新鮮でちゃんと売られているのもありがたい。アルゼンチンの野菜不足はきつかった。

何か特別観光するべき名所がたくさんあるわけではない。イエズス会になどあまり関心のない日本人ならなおさらだ。だからこそゆっくりと時間を過ごすのにはとてもいい国だ。
by djsinx | 2011-02-22 05:37 | 旅の記録
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