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ネパールで流行するドラッグ

ネパールで一般にドラッグといえば、実にけしからんことに大量の大麻が
出回っていると言われているようですが、地元で流行しているのは
なんと、シンナーでした。もちろんまともな人間は誰もやりません、
あんな危険なものは。

やっているのは基本的にストチル達です。ツーリストエリアの
タメル地区や、その近くのツーリストバスの発着するカンティ・パトと
呼ばれるエリアの路上では、こ汚い服を着て裸足で朝っぱらから
ビニール袋をふうふうしているストチル達のふらっふらな姿を
見ることができます。

そこらの街角や、カトマンドゥ盆地の近隣から集まってきた
恐らく親もはっきりしないような子供達がこの辺に集まり、
金を持ってそうなツーリストにばかみたいな値段で大麻を
売りつけてはその金でシンナーに走っているようです。
見た感じ小学生の低学年くらいから高校生位までいろんな年代が
みんなどろどろに溶けた目で路上に座り込んでいます。

周りの人は誰も止めません。どこの馬の骨か分からないような
ストチルにちょっかいを出して面倒に巻き込まれるのも
嫌でしょうし、この政情不安定なネパールでは余計なものを
背負い込む余裕はないのかもしれません。

シンナー中毒のストチル達は今のような寒い季節の朝方にでも
ひっそり死んでいくんでしょう。もしくは雨季の雨と湿気の中で
病に蝕まれて膿と腫瘍まみれで死んでいくのか。どちらにせよ
焼いても骨も残らないことでしょう。

この文章の結論は何か?正直答えをまだ持たない。

彼らを救うべきなのか、放置しておけばいいのか。どうすれば
彼らを救えるのか、もし彼らを救ったとして彼らを生み出した環境は
いかにして改善されうるのか。美しいヒマラヤとそれを覆い隠す
排気ガス。彼らがこの国の闇の表象の一つであることは
間違いない。
by djsinx | 2009-12-12 18:38 | 旅の記録
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